100周年記念日本矯正歯科学会学術大会で優秀発表賞(優秀演題賞)を受賞
このたび、北千住矯正歯科の院長・田口元康と 副院長・田口元貴が共同発表した症例展示が、100周年記念第85回日本矯正歯科学会学術大会において優秀演題賞に選出されました。
今回の学術大会は、日本矯正歯科学会の創立100周年を記念する大会として、2026年10月13日から16日までパシフィコ横浜で開催されました。
このような節目となる学術大会において当院の長期にわたる臨床症例を発表し、評価いただけたことを大変光栄に思います。
優秀演題賞を受賞した症例展示について
演題名:
動的治療中に発症した特発性下顎頭吸収症例の矯正治療と14年間の長期予後について
英文演題名:
Orthodontic Treatment and Long-Term Prognosis in Case of Idiopathic Condylar Resorption during active treatment
発表者:
田口 元康(院長)・田口 元貴(副院長)
所属:
医療法人社団健美会 北千住矯正歯科
本症例は、矯正治療中に特発性下顎頭吸収症(Idiopathic Condylar Resorption:ICR)を 発症した患者さんに対し、顎関節の状態を考慮した治療を行い、その後14年間にわたる長期経過を観察した症例報告です。
特発性下顎頭吸収症(ICR)とは
特発性下顎頭吸収症(ICR)は、明確な原因が特定されないまま、顎関節を構成する下顎頭の骨吸収が進行することがある病態です。
下顎頭の吸収が進行すると、下顎が後方へ移動したり、 前歯が噛み合わなくなる「開咬(かいこう)」を生じたりする場合があります。 また、噛み合わせだけでなく、横顔などの顔貌にも変化が現れることがあります。
このような変化が矯正治療中に起こると、当初の治療計画の見直しが必要となることがあり、顎関節の正確な診査・診断と慎重な治療方針の検討が重要になります。
今回発表した症例と14年間の長期予後
今回報告した患者さんは、初診時13歳7か月の女性で、歯の捻転や叢生を主訴に来院されました。
初診時には顎関節のクリック音が認められたものの、明らかな疼痛や機能障害はありませんでした。しかし、矯正治療開始後に顎関節の疼痛や 開口障害が生じ、下顎頭の吸収に伴って下顎の後退と開咬が進行しました。
そこで、矯正治療を一時中断し、スプリントを用いて顎関節と下顎位の変化を慎重に経過観察しました。その後、顎関節の状態を評価したうえで、外科的矯正治療(LeFort I, SSRO, Genioplasty)を併用し、噛み合わせと顔貌の改善を図りました。
治療後14年間の長期経過においても、良好な咬合状態が維持され、顎関節症状の改善も確認されました。
本症例は、矯正治療中に生じる顎関節の変化を適切に把握し、必要に応じて治療計画を再検討することの重要性を示しています。
北千住矯正歯科が大切にしていること
矯正歯科治療では、歯並びを整えることに加え、 噛み合わせや顎関節の状態、 顔貌との調和、そして治療後の安定性まで 考慮することが重要だと考えています。
当院では、必要に応じてセファログラム、 CT、顎関節MRIなどの検査を行い、 歯列や骨格だけでなく、 顎関節の状態にも配慮した診断と 治療計画の立案に努めています。
今回の受賞を励みに、これからも日々の臨床から得られた知見を大切にし、 学術活動と臨床経験の両面から矯正歯科医療の質の向上に取り組んでまいります。
今後とも北千住矯正歯科をどうぞよろしくお願い申し上げます。
関連情報
医療法人社団健美会 北千住矯正歯科
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